当店の珈琲抽出方法には、ハンドドリップを開業時より採用しております。
開業前はサイフォン等も検討しましたが、最終的に現在のスタイルに至りました。
そしてその判断は正しかったと思います。
ハンドドリップを選んだ最大の理由としては、香味のコントロールを繊細に調整できるという点が挙げられます。
美味しく珈琲を抽出するには、それぞれの珈琲豆に合った淹れ方を出来るかどうかにかかっていると思うのです。
当店の淹れ方は、私が検証を重ねて確立したものですが、経験則において理にかなった方法ではないかと考えています。
大まかにですが説明しますと、甘味・苦味・酸味のバランスが均等に近い豆はオーソドックスな淹れ方で、苦味の強い豆にはストロングな淹れ方で、フルーティな酸味が特徴の豆ならソフトな淹れ方で、といった具合に分けています。
当店の方式はもともと私が確立したものですが、開業以来10年近く後進バリスタの指導を重ねるにつれて、言わば帰納法的な過程を経て発展させてまいりました。そのメソッドを体系的にまとめたものが「葦島珈琲 暗黙知研修」です。
さて、当店のハンドドリップ法ですが、共通項として押さえなければならない点がいくつかあります。
・珈琲豆の計量は正確に
・挽き目は適切に
・ケトルの温度管理は注意深く
・蒸らしをきちんと行う
・蒸らしで落ちた雑味は捨てること
・抽出は丁寧に、豆の状態をきちんと確認しながら
・抽出時間は適切に
いずれにしても、丁寧に心を込めて淹れることが肝要です。
手仕事による珈琲を是非楽しんで頂きたく存じます。
店主